鉛筆製造工程では、40%がおがくずとして毎日排出されています。
この産業廃棄物のおがくずを資源として活用し、循環型鉛筆産業システムの構築を
目標に3年前から研究を進めてまいりました。
その成果として、おが屑の再商品化事業に成功するとともに、『中小企業創造活動促
進法』の認定を受け、木の限りない有効利用とリサイクルに新たな道を開拓しました。
鉛筆の材料
鉛筆の材料となる木は、アメリカ合衆国のカリフォルニア州等で育つ「インセンス・シダー」という木です。この木は、樹齢が70年から80年で高さ30m幹の直径1m位になる大きな木で、日本では、鉛筆の材料用に加工された板の状態で輸入しています。
「インセンス・シダー」はエコロジーの木として、シダーマークの付いた材料で、弊社はアメリカの協会会員として森林の保護に協力しています。
「インセンス・シダー」は年間で50万立方メートル切られていますが、同時に約90万立方メートル植えている為、毎年40万立方メートル増えている計算になり無くなる心配はありません。
板の状態で輸入されている
鉛筆の材料。


シダーマーク

鉛筆製造の木工工程
板に半円のミゾをけずります。このミゾにシンがぴったりはいります。 
 
板に接着剤をつけ、ミゾにシンをのせます。
 
その後、ミゾを彫ったもう一枚の板を重ね合わせてシンをサンドイッチします。
 
鉛筆の形に片面ずつ削ります。カッターを取りかえると、六角、丸、などの鉛筆が出来上がります。
 
両面を削り終わると、いっぺんに9本の鉛筆が同時に出来上がります。
産業廃棄物
このような木工工程の中で、どんなに無駄を省いて作ったとしても
板の約40%が弊社の産業廃棄物である「おがくず」となり、毎日大量に排出されます。

おがくずの微粉末化

まず圧力をかけて「おがくず」をブロック化します。このままバーべキュー等のマキとしても利用できす。
微粉末化施設
     
約100メッシュという微粉末にする事により、他の様々な物と混合できるようになります。
再商品化
地球環境を考え生分解性にこだわりました。
鉛筆のおが屑のリサイクル商品。
自然乾燥させるだけで素焼き風
の、軽くて丈夫な木になる粘土。
 
鉛筆のおが屑のリサイクル商品。
接着剤は食品添加物指定の安全
なものを使用し、ヘラを使って油
絵のような風合いが楽しめます。
 
北海道等で大量に出る廃棄物であ
るホタテ貝と弊社の廃棄物である
おがくずから生まれた究極のリサイ
クル商品です。
 
生分解性熱硬化耐水性樹脂コーン
ポール(日本コーンスターチ株式会
社製)と鉛筆のおがくずとの混練り
フレーク状樹脂です。押し出し成形・
インジェクション成形が可能です。